あけまして、おめでたいのかどうかはわかりませんが、今年もよろしくお願いします。
今回は、メンバーのみやすけさんの詩を転載します。みやすけさんは最近、自分で詩集を作っては販売しています。
※「師走のこの頃」と書き出しにありますが、年末にあずかったまま、年が明けてしまいました……。
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冬の訪れも久しく感じ、師走の寒いこの頃も、人々はいつも忙しなくその足を動かしていた。僕は今
はもうあの頃のようには胸を躍らせることもなく、ただ単調に流れ続ける時間に身をゆだねているだけ
だった。去年の冬もそうだったように、今年の冬もとても寒い冬になると、テレビの向こうのアナウン
サーがそれもまた単調に、原稿を読み上げていた。
少し灰色が沈殿しているかのようなひっそりとした景色、それとは又別次元に交差する日常。そして、人々の地面を蹴る音、それぞれの異なった音程で話す会話。それは海の上を走る、小さなさざ波にも似た、空間の揺らぎ。冬の寒さは人々の体の隅々に、さも空間と人間の一個体という違いを忘れてしまったかのように、染み渡っていく。凍てつく寒さを身に感じ、その身体を隠すように羽織るコート。皆白い息を吐きながら眼はどこか空ろな眼差しで、先が見えないトンネルを孤独に彷徨うように、体は前に進んでいく。夜になり、外灯が置き去りにされたかのようにひっそりと光が灯る。
空は湿っぽく、その雲の間を縫うように雪が降ってきた。ゆっくりと、ゆっくりと小さなあまり形が定まっていない氷の固まりは、僕の体にそっと降りかかる。そしてその小さな固まりの中に感じる、ほのかな暖かみが僕の心に安らぎを与えた。いよいよ人の姿はまばらに消えていく時、肌に感じる寒さが一段と増してきた。夜の町には置いて行かれた外灯にそして僕が残された。雪は尚も優しく降りかかる。

「ひとりぼっちだね。」

僕は雪の降る空をぼぅっと見つめていた。暗い空間に僕、背景には淋しげな雪が、そしてそれを温かく見守って包んでくれるように照らす外灯の光が一筋。

「このまま永遠に連れて行ってくれたらいいのにな…」

こぼれるように出た言葉は白い吐息に混じり、夜闇に溶けていく。
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